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宮城県
復興取材レポート

NOW IS.防災 フロントライン Vol.11

溺れる人をひとりでも少なく!

■check! 01/アウトドアブランドが防災グッズを開発

警察庁資料から内閣府が作成したデータによると、東日本大震災で亡くなった方の死因の92.4%が溺死でした。

津波による甚大な被害を表す数字ですが、この結果を受けて立ち上がった企業があります。それが、株式会社モンベル(本社:大阪府)です。アウトドアブランドとして人気のモンベルが、身近に備えて置けるフローティングベスト「浮くっしょん」を開発したのです。

「浮くっしょん」は、大人用・子ども用の2種類があり、普段はクッションとして使えるので、お家ではもちろん、幼稚園や学校の椅子に常備しておけます。津波や水害が起こったときには、カバーを外してフローティングベストにし、命を守ることができます。

「浮くっしょん」の最大の特徴は、仰向けに浮くように設計されているだけでなく、枕のように頭の後ろを支える部分があること。気を失ってしまった場合でも、気道が確保されるので、生存の確率がぐっとあがります。また、助けを呼ぶためのホイッスルや存在を目立たせる反射板、氏名や連絡先を記入できるIDカードまで備わっている優れものです。

普段は椅子にくくりつけて、クッションとして使用できます。カバーの種類も豊富で選ぶ楽しみも

カバーを外して広げると、このようなフローティングベストになります

■check! 02/普段からの着用練習で「まさか」に備える

気道が確保された状態で浮かぶよう設計されています

とある幼稚園と保育所では、海岸との距離がわずか500mで、周辺に高台がないことから、この「浮くっしょん」を2012年に導入しました。毎月の避難訓練では「浮くっしょん」の着用練習を繰り返していて、子どもたちも年中さんや年長さんになると、自分で着られるようになるそうです。

株式会社モンベル広報部の玉田咲さんは、「日常で使いながら、津波や洪水などの水害に備えることができます。ご家庭、学校関係、職場など場所を問わず、常日頃から水害に備えられる手軽な防災用品として広がってほしいと考えております」と話します。台風による洪水被害も多い近年、この「浮くっしょん」は必須のアイテムといえそうです。

防災グッズとしてだけでなく、アウトドアの際にも活用できる「浮くっしょん」。この夏、ご家族で川遊びや海遊びに出かける方は、ぜひ水辺での着用練習をしてみてはいかがでしょうか。

PROFILE
株式会社モンベル

「function is beauty」と「Light&Fast」をコンセプトに登山用品、アウトドア用品(アウトドアウェア、アウトドアギア)の製造、販売を行っている。また、アウトドアイベントの企画運営なども行う。
https://www.montbell.jp/