みやぎ復興情報ポータルサイト
宮城県
復興取材レポート

NOW IS.対談 in 名取
黒羽麻璃央さん×株式会社かわまちてらす閖上 佐藤智明さん

景色も一緒に味わって!
復興の真髄を体感できる「かわまちてらす閖上(ゆりあげ)」。

津波で大きな被害を受けた名取市閖上地区に、2019年4月「かわまちてらす閖上」がオープン。名取川河口の堤防沿いに23店舗が出店し、にぎわいを見せています。そんな新スポットに、俳優の黒羽麻璃央さんが訪れ、株式会社かわまちてらす閖上の佐藤智明さんと対談しました。

活気づく川沿いの商業施設。
写真映えスポットも多彩。

黒羽麻璃央さん(以下黒羽)ーまっすぐな川沿いの道に、カフェやお店が並んでいる空間、とっても気持ちがいいですね。開放的で、ジブリの映画のような世界観。年甲斐もなく、水遊びしたくなります。

佐藤智明さん(以下佐藤)ー「かわまちてらす閖上」では、カフェやレストラン、小売店などで、宮城のおいしいものをたくさん扱っています。景色まで一緒に味わってほしいと思うんですよね。「漁亭浜や」のカウンター席も、川を眺めながら食事できるように、窓に向けて設置しました。

黒羽ー「映え」そうなスポットが多いですね。

佐藤ー川はもちろん、土手に立てば海が見える。蔵王の山並みに沈む夕日もきれいですし、夜は閖上大橋の夜景が幻想的です。

黒羽ー海、山、川、全部楽しめるなんて。贅沢。閖上には、高校生のころ自転車に乗って友達としょっちゅう遊びに来ていました。同級生の家に泊まりに来たり。そんな思い出がある場所が津波で大変な被害を受けて、さみしい気持ちだったのですが、今日来てみたら、とても活気があって驚きました。

佐藤ーそうですね。閖上には2013年に現地再建した「ゆりあげ港朝市」があります。仙台周辺の人たちは「日曜日は閖上の朝市に行く」という習慣がありますので、「こっちにも新しいお店ができたんだ」と、お客さんがこちらにも足を運んでくれたのではないかと思っています。閖上はこれからますます盛り上がります。みちのく潮風トレイルの「名取トレイルセンター」も完成しましたし、これから温泉施設もできる予定です。多くの人に来てもらえるように「素晴らしいまちだよ!」と発信していきたいと思っています。交流人口を増やし、将来的には、住んでみたいと思える人が増えたらと考えています。

黒羽ー都内じゃできないような遊び方が、たくさんできそうですしね。

佐藤ー子どもも大人も楽しめる自然体験がたくさんありますよ。かわまちてらす閖上の下の水辺には船着き場ができる予定ですし、潮干狩りや花火大会もできそう。この前、「水辺de乾杯」というイベントを実施したのですが、気持ちよかったですよ。

黒羽ーぼくは、閖上の景色が、昔からとても好きなんです。だから、今活性化してるから、という理由だけじゃなくて、みんなにもぜひ足を運んでもらいたいと思っています。ぼくたちは、災害で大変な状況だったまちが復興していく過程を見られる、貴重な世代だから。

佐藤ー震災のとき、私は車で津波から逃げました。どうにか閖上大橋に登って、振り返ったら、後ろにいたはずの車は全部流されていた。生かされた命だと思っています。使命感を持って、まちづくりをしないといけない。いつか「こんなに素晴らしいまちになったよ」と、亡くなった方に報告したいと思っています。

黒羽ー初めて来る人には、震災直後の写真と今の閖上を見比べてほしい。ここに来れば、まちは、人の力でここまで変われるんだと、実感できるんじゃないかな。人生の価値観が変わると思います。

(文責・沼田佐和子)


黒羽麻璃央(くろば まりお)
1993年生まれ仙台市出身。第23回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト準グランプリ受賞後、ミュージカル『テニスの王子様 』、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズなどに出演し、俳優として活躍。2019年にみやぎ絆大使に就任。


佐藤智明(さとう ともあき)
1951年生まれ名取市閖上出身。株式会社かわまちてらす閖上専務取締役。かわまちてらす閖上の立ち上げから関わる。有限会社まるしげ代表取締役。閖上で仲買商を営むとともに、1993年から「漁亭浜や」を営む。