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復興取材レポート

【語り部が本当に語りたいこと】 閖上の記憶 佐々木清和さん

2011年3月11日に起きた東日本大震災では、妻、当時中学校2年生の一人娘、妻の両親を亡くしました。その後、閖上中学校遺族会の立ち上げの際に声をかけていただき、「NPO法人 地球のステージ」のサポートのもと、娘が生きた証となる慰霊碑を建立しました。現在は2018年4月に開校した閖上小中学校にある閖上プラザにその慰霊碑はあります。お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りいただければ嬉しいです。

「閖上の記憶」で語り部を始めたきっかけは、「NPO法人 地球のステージ」の代表であり、心療内科医の桑山さんに「人の前で経験を話してみない?」と声をかけられたのがきっかけでした。震災後直後の私は周りから見れば「話しかけにくい雰囲気だった」そうです。しかし、自分では気が付きませんでしたが語り部を勧められたタイミングは、その角が取れた頃だったのだと思います。

語り部を始めた最初のうちは、かわいそうな人がいると思ってもらえればという気持ちで話していました。それが初めて中学生を相手に話す原稿を書いていた時、「震災から5年も経っていつまでふさぎこんでいるの?もう顔を上げて一歩踏み出さないと誰も応援してくれないよ」という世間の声に気づいた自分がいました。それからはジャージ姿の中学生から目を背けないで見ることができるようになりました。

語り部として感じるのは、わざわざ名取市閖上地区まで足を運んでいただくことのありがたさと、話の内容を心で感じていってもらうことへの感謝です。
ご縁があり、4年前から始めた群馬県御巣鷹山への慰霊登山。行くたびに事故を忘れさせない、亡くなられた方への慰霊の気持ちが伝わってきて、命を大切にと思いを新たに戻ってくる生活をしています。

私が伝えたいことは3つ。
1つ目、津波がくる可能性がある場合、遠くか高台へ逃げること。無駄になってもいい。
阪神・淡路大震災では亡くなられた人が約6,400人、一方、東日本大震災では約16,000人、ほぼ同じ震度で犠牲者数の違いは津波にあると思っています。とにかく逃げてください。
2つ目、人は一人で生活はできますが、一人で生きてはいけません。人との繋がりを大切にしながら生きたかった人の分も、命を大切に生きてください。
3つ目、当たり前の生活は永遠ではありません。事故・災害・病気でいつ失ってもおかしくないものです。今日という1日を大切にしてください。

閖上中学校遺族会・語り部 佐々木清和

 

津波復興祈念資料館 閖上の記憶
〒981-1213
宮城県名取市閖上5丁目23-20

語り部のお申込・お問い合わせ:
認定NPO法人 地球のステージ
〒981-1225
宮城県名取市飯野坂1丁目11-26
tel 022-738-9221、fax 022-383-8330
mail memoire.de.yuriage@gmail.com
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