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復興取材レポート

<特集> コロナ時代を乗り越える 東日本大震災の知見
CASE1 SNSとコミュニティ

新型コロナウイルス感染症は、様々な課題を浮き彫りにしています。
今回は、フリーアナウンサーの佐藤育美さんをナビゲーターに、
これからの社会で活きる東日本大震災の知見を紹介します。

CASE1
SNSとコミュニティ

webとリアル、SNSを使い分けて
コミュニケーションロスを防止。

さまざまなツールを活用して
リアルコミュニティを補う時代に。 

外出の自粛を強いられた期間、SNSやweb会議などでコミュニケーションをとった人も多いのではないでしょうか。災害情報を専門とする東北大学災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授に、東日本大震災後のコミュニケーションツールの変遷や、新しいあり方について話を聞きました。

「SNSをひとまとめに考えず、それぞれの役割について知る必要があるでしょう」と佐藤准教授は話します。例えばTwitter。東日本大震災後、物資の供給などについて様々な情報が行き交いましたが、そのほとんどが必要な人のところに届かなかったと言います。
「震災時のTwitterの投稿を300万件サンプリングしましたが、エリアや内容を限定した情報は数パーセントに過ぎません。拡散されたとしても、ピンポイントで情報が届いていませんでした」。

一方で、エリアを限定した情報に強いのがFacebookやLINEなど、リアルコミュニティをベースに置いたSNS。東日本大震災後により利用者が増え、西日本豪雨の際には、友人同士のLINEグループで避難情報が拡散されたといいます。

「これまで、地域コミュニティの避難情報や生活情報は、ご近所の声掛けで伝達されてきました。これが、LINEなどのメッセージアプリに置き換わる傾向もあり、情報伝達の速さと安全性という観点からも、今後活用されていくと考えられます」。

情報の正確性を自分で確認しなければならないのは、リアルコミュニケーションと同様です。
「災害やコロナ禍など、社会に何か起きた時、実際の生活で役立つのは、リアルコミュニケーションを補完するツールだと思います。顔を見たいときはZoomなどのweb会議が向いていますし、細かな情報を共有したいときはLINEやメールが有効です。対面のコミュニケーションを補完するため、様々なツールに分散させて、補完していくことが求められるのではと考えます」。



東北大学災害科学国際研究所 
佐藤 翔輔(さとう しょうすけ)准教授

新潟県出身。2011年3月京都大学情報学研究科博士後期課程修了(博士(情報学))。日本学術振興会特別研究員などを経て、2017年11月から現職。2019年地域安全学会技術賞などを受賞。専門は災害伝承、災害情報、災害復興、防災・減災に関する啓発。