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宮城県
復興取材レポート

NOW IS.防災 フロントライン Vol.1

復興の記録を防災へ繋げる

■check! 01/震災当時を思い起こさせるさまざまな「資料」を収集。

発災直後、避難所で張り出されていた掲示物。カレンダーの裏に手書きで書かれています。赤いマーカーで修正した跡は当時の混乱を想起させます。

宮城県図書館では、東日本大震災の記憶を未来に引き継ぐため、「東日本大震災文庫」を2012年に設置しました。収集する対象は、記録集や写真集、報告書や書籍だけでなく、会議の議事録、学校のおたより、手記、避難所などの掲示物、式典のあいさつ文など多岐にわたります。
2012年から整備チームが発足し、2019年3月現在、書籍4798冊、雑誌1451冊、視聴覚資料163点、チラシなどのファイル3586点、東京以西の新聞27紙などの資料を整理・公開しています。なかには「コンセントを抜かないでください」などの掲示物も。

一見何気ない資料も、よく見れば、文字の乱れや汚れ、貼られた状況などから、当時の現場の空気を感じることができます。

■check! 02/広範囲の大災害。分類や整理も課題のひとつ。

宮城県図書館の東日本大震災文庫。3階閲覧室の一角を使い、書籍や雑誌、会議資料、チラシや写真などを公開しています。

災害の資料収集は、阪神・淡路大震災後に経験や記録を残す取り組みとして行われ、新潟県中越地震を経て広がっていきました。東日本大震災がこれらの災害と大きく異なるのは、その被害エリアの大きさです。〝集めなければ〟〝残さなければ〟という使命感から職員各々の資料収集から始まった取り組みですが、収集できる資料には限界もありました。

「宮城県図書館以外にも、さまざまな図書館などで資料の収集が行われています。収集している資料も異なるので、協力しながら当時起こったこと、復興の経緯を残していきたい」と震災文庫整備チームの太田朋子さんは話します。

チラシなどの資料は分類や整理方法も課題になりました。神戸大学附属図書館の震災文庫などを参考に、宮城県図書館では資料を内容で分類し、県内外の地域やタイトルごとにまとめ、クリアファイルで管理。さらにデジタルの資料は「東日本大震災アーカイブ宮城」で公開しています。

復旧・復興に関する会議議事録も大切な資料。製本して閲覧できるようになっています。

震災発生当日からの宮城県水産高校の日誌。生々しい気持ちが記録されています。

寄贈される資料は、年々減少しています。「復興の過程も後世にとっては大切な情報。引っ越しや移動で資料をどうするか迷ったら、ぜひご相談ください」。

PROFILE
宮城県図書館

新聞、雑誌、一般図書、外国図書、郷土資料など一般の閲覧のほか、子どもたちが本を読みやすい空間を意識した「子ども図書室」や、常設展「本と人の文化史」が見られる展示室、ホールや研修室、ミニシアターなどもあり、多くの県民や研究者に親しまれる。
住所:宮城県仙台市泉区紫山1-1-1
開館:9~19時(日祝~17時)
定休:月曜(月曜が祝日の場合は翌日半日)、第一金曜(金曜が祝日の場合は前日)