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宮城県
復興取材レポート

宮城から、ありがとう。
SUPPORT FILE No.4「あさひ幼稚園」

全国各地、世界各国から寄せられた、たくさんの支援。
宮城の復興は、そんな数多の想いで成し遂げられています。

SUPPORT FILE No.4
「あさひ幼稚園」

From 日本ユニセフ協会 To 南三陸町

全国の技術者と南三陸町の職人が知恵を絞り、建具、床材、ボルトに至るまで、手作業で木材が加工されています。

宮城県の北東部に位置し、海・山・里の自然に恵まれた南三陸町。再建された南三陸町役場や南三陸病院などがある高台の志津川地区沼田は、町の中心となる地域。そこには町内唯一の幼稚園「あさひ幼稚園」があります。

あさひ幼稚園の旧園舎はJR志津川駅のそばにあり、東日本大震災の際、園児と職員は全員無事でしたが、園舎は津波で全壊。仮設園舎で運営をしていました。再建にあたり大きな力となったのは、日本ユニセフ協会。プロサッカー選手である長谷部誠さんが著書の印税やチャリティーイベントの収益などを日本ユニセフ協会へ寄付し、再建に充てられました。

余った端材でつくられたボールには長谷部選手のサインが。

あさひ幼稚園の小島孝尋(おじま たかひろ)園長は、南三陸町内にある「大雄寺(だいおうじ)」の住職です。大雄寺は津波被害は免れましたが、寺の参道にある巨木の杉並木が被災。塩害で枯れてしまう運命にありました。その杉を再建する園舎に使おうと提案をしたのは、建築を手がけた手塚建築研究所でした。

大雄寺の住職でもある小島孝尋園長。

「『あのまま朽ちて倒れるばかりかと思っていたので、園舎に使われてよかった』と地域の人たちも喜んでくれました」と小島園長は当時を振り返ります。

2012年、木のぬくもりが感じられる園舎が完成。園周辺の山林で復興宅地の造成工事があったため、再び仮設園舎で運営を行いながらも、本格的な再開のために3棟を増築し、2016年に完成しました。

「300年以上にわたって寺を守ってきた杉が、姿を変え、命を巡り、今度は子どもたちを見守ってくれています」と穏やかな笑顔で話す小島園長。「この園舎でのびのびと学び、世界のために役立つ人に成長してもらえたら」。

外観は、「屋根のないお寺に見える」と言われるそう。

木のぬくもりを感じる保育室。