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宮城県
復興取材レポート

【石巻・雄勝 探訪】
今なお続く復興の現場。変わる雄勝の風景を見て、感じる旅。

>>「NOW IS.対談 in 石巻 雄勝 ムロツヨシさん × 一般社団法人雄勝花物語 徳水利枝さん 徳水博志さん」はこちら

MORIUMIUSの木の廊下で、スタッフの原田さんと。

訪れて感じる。9年目の復興の現場。

「雄勝ローズファクトリーガーデン」には、カリフォルニアやローマをイメージした庭が作られています。
「ボランティアの方と相談しながら、1年かけてつくりました」と徳水博志さんは話します。

ガーデンの奥には、北限のオリーブの畑も。「葉はお茶にするので、噛むと甘いですよ」と博志さん。
ムロさんは、おそるおそる葉を口にし、「あ、甘い…?いや苦いですよ!」と苦笑。

雄勝ローズファクトリーガーデンのオリーブ畑。オリーブオイルやオリーブ茶などの開発を目指しています。

「せっかくご縁をいただいたので、ここで自分に何ができるか考えたい。手伝いに来るのもそうだし、なにか寄贈したりできそうですね」とムロさんは目を輝かせて話しました。

昼食はおがつ店こ屋街の「伝八寿し」で。
盛りがよく、リーズナブルな定食に驚きの声をあげるムロさん。店主の加納竜司さんは、「ありがとうございます」と笑います。「雄勝で店をするのはもうやめようと思ってたんですけど、食堂がなくて困るという声が多くて。地元の人も工事関係者も来るので、寿司だけじゃなくて、蕎麦やうどん、丼も出すようになりました。震災前から300円くらい値段を下げたかな」。

もうすぐ今の仮設商店街がなくなるという話に、ムロさんは「目に焼き付けておかないとな」とつぶやきました。

おがつ店こ屋街の「伝八寿し」で店主の加納さんのお話を伺いました。

最後に訪れたのは、廃校になった桑浜小学校を改装したこどもの複合体験施設「MORIUMIUS」。
サスティナブル、ローカル、ダイバーシティをテーマに、小中学生の子どもたちに交流の場を提供しています。

教室を改装した寝室を見て、「これは枕投げしそうだなぁ」とムロさん。

MORIUMIUSの寝室の天井は、船の底のような構造になっています。舟大工が多かった港町の学校ならでは。

薪で炊くお風呂、鶏やヤギなどの動物。
村のような雰囲気に、楽しそうなムロさん。

「ごみはたい肥にしたり、お風呂の排水をお米作りに再利用したり、循環型の自然の中で生活する経験をしてもらっています。薪を割ったり、火をおこしたり、子どもたちも楽しんで参加してくれるんですよ」とスタッフの原田明季さん。

ムロさんは「こういう経験をするのがどれだけ大切なことか。自然の優しさと怖さを同時に感じるというのは、大人でもワクワクしますね」と笑顔を見せました。

MORIUMIUSの裏山から、雄勝の海を一望。「本物の穴場だな!」と見入るムロさん。

「東日本大震災の後、現地に行って支援できなかったという後悔がずっとあって。今日来られて、本当によかった」とムロさんは言います。「実際に経験した人たちの言葉は重いですね。9年経っても続く復興の様子を目の当たりにして、今からでも被災地に向き合ってみようと思えました。ぼくみたいに、ずっと後悔を抱えている人っていると思う。そういう人は、思い付きで来てみたり、支援してみたらいいと思うんです。今回ぼくは雄勝に縁ができました。どんな形であれ、これからも雄勝とつながっていけたらと思います」。

【ここに注目! NOW IS.EYE’S】

築100年近くの木造校舎を改装した体験型宿泊施設「MORIUMIUS」。1泊や2泊の短期滞在プログラム、1週間のサマープログラムなど、小中学生が自然を体感できる仕組みがあります。大人の研修も受け入れています。


ムロツヨシ(むろ つよし)
1976年生まれ、神奈川県出身。俳優。大学在学中から役者を志し、下積み時代を経て、テレビドラマ、舞台、映画など幅広く活躍中。近年は「LIFE!~人生に捧げるコント~」など、喜劇にも活動の幅を広げている。

※この取材・撮影は2月上旬に実施しました