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復興取材レポート

【宮城発!元気と食の最新情報】最終回 大きな余震が訪れて感じたこと

10年という時の経過の中で、緩んでいたこと

最終回の記事で10年の振り返りとして何を書こうか?そんなことを考えていた矢先の令和3年2月13日23時7分。福島沖を震源とするマグニチュード7.3という、阪神・淡路大震災と同規模にあたる、東日本大震災の大きな余震が起きました。地震発生時、私は運転中で、車を路肩に停め、この10年間に被災地で出会った方々の顔を思い出しながら、揺れの中で大きな津波が起こらないことを一心に祈りました。そして、10年という時間の経過と共に、様々なことを忘れてしまっていることに気が付きました。

電気・ガス・水道といったライフライン。携帯電話やインターネットなどの通信網。新幹線・電車・高速道路などの交通網。物流が停止せず小売店に商品が並んでいることなど、これらのことは、普段の日常生活を送る上では、特段には何も意識をせずに利用しています。夜間に発生した地震にも関わらず、仙台市内では幸いにも電気・ガス・水道、通信網に大きな被害がなかったお陰で、大きな混乱が起きませんでした。

また、私たちが仕事をしている食品業界では、毎年2月中旬から3月上旬の時期にかけて、首都圏での大型展示商談会が開催される大事な商談時期にもあたります。東北新幹線は地震の影響により10日間程度の運休を余儀なくされましたが、1年前に常磐線が全線開通していたことや、空港、高速道路が無事であったことにより、東京行きの臨時航空便の運航や高速バスの本数の増便が行われたため、上京する手段が確保されました。

私たちが日常生活を送る上で、整っている生活基盤というものは、当たり前に存在しているわけではなく、多くの人達によって支えられていることを、この余震で改めて痛感しました。

令和3年2月13日深夜 仙台市内余震後のガソリンスタンドの様子

余震での停電がなかった仙台市中心部では、真夜中の12時過ぎには、ガソリンスタンドでの給油の列ができ、コンビニやスーパーでは、飲料水やインスタント食品などが品切れを起こしていました。その光景はまるで10年前に戻ってしまったかのようでもありました。
私も非常持ち出し袋の点検を怠っていたため、普段の生活から、防災に対する備えが必要であることを、改めて再認識しました。

あの大きな余震から、”10年前に起きたことを忘れて日常生活を送っていませんか?”と、諭されたように感じています。

これからのIKIZENの活動について

地域の生産者と都市部の消費者を結びつける役割を担っていくことを目標に掲げ、2015年の4月に設立した一般社団法人IKI ZENは今年の春で満6年を迎えます。これまでは支援専門家としての業務を主体に、官公庁との共同の支援案件や、イベント開催などの業務を行ってきましたが、上記の目標により近づいてゆくために、令和3年3月3日に、仙台朝市商店街「仙台朝市ビル」1 階にて、ポップアップブーススペース(3 ブース)と6 次化商品を取り扱う食のセレクトショップ『LOVINʼ MART』をオープンしました。

店舗コンセプトは、「このまちが好き、 ふるさとの四季が好き、家族が好き、頑張る自分が好き。そんな好きを集めた商品の販売&発信のステージ」。6次化商品セレクトショップには、これまで弊社が開発のお手伝いをさせて頂いた、東北の「瓶詰商品」などをメインに商品を展開する予定です。また、ポップアップブースには、東北6県や新潟県から、地域の特色を生かした商品を持つお店が登場予定です。日々の食卓をより美味しく、より楽しく。そんなお手伝いができるように頑張りたいと思います。

最後になりますが、足掛け5年、このブログを担当させて頂きましたことを関係各位の皆さまに厚く御礼を申し上げます。また、これまで記事を読んで下さった皆様、取材をさせて頂きました皆様に心より御礼を申し上げます。もう10年なのか、まだ10年なのか。正直、東日本大震災からの10年を表す的確な言葉を見つけることは難しく感じます。ただ、10年前に学んだ命の教訓を忘れることなく、次なる未来となる10年に向けて、私達もより一層努力をして参りたいと思います。

執筆者PROFILE
一般社団法人IKI ZEN