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河北新報による復興に関する記事

東日本大震災/津波襲来の瞬間/宮城・亘理町の荒浜地区 ごう音、渦巻き町のみ込む/温泉施設の職員が撮影

※下記記事は2011年4月3日に河北新報朝刊に掲載された記事です。掲載している数値などについては、現在の数値は異なる可能性があります。

海岸の松林からひたひたと迫り来る津波。次第に流れが強くなり、白波を立て、渦を巻きながら町をのみこんだ。宮城県亘理町の荒浜地区で3月11日、町営温泉施設「わたり温泉鳥の海」の臨時職員白井龍治さん(34)が、津波襲来の様子を携帯電話のカメラで記録した。
白井さんによると、第1波が来たのは、地震から1時間以上が過ぎた午後3時52分。海岸沿いの松林から温泉施設の北東にある駐車場にゆっくりと海水が流れ込んだ。

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2分後、流れが強くなり、駐車場にあった車を一気に押し流した。鉄筋5階の建物の4階に避難していた白井さんら職員と温泉客は、屋上を目指した。

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5分後の午後3時59分、白井さんが屋上に着いた時には、漁協の支所や魚市場がある荒浜地区は一面、津波の渦の中だった。

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白波を立てて荒浜地区をのみ込む津波。右が海側、左上の建物は魚市場など漁協の施設群=3月11日午後3時59分、わたり温泉鳥の海の屋上から白井龍治さん撮影

白井さんは「松林がバキバキと音を立てて折れ、津波がザーザーというごう音とともに町をのみ込んだ。夢であってほしい、と祈るばかりだった」と振り返る。
温泉施設で孤立した白井さんら38人は、2日後の13日朝、自衛隊のヘリコプターで全員が救助された。

 

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