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宮城県
復興取材レポート

つるの剛士さんと多賀城・七ヶ浜で躍動する復興の力を感じる一日

外の発想で町の魅力を再発見してもらいたい

「江の島の海と違うなぁ!色も違うし、穏やかで」。タレントのつるの剛士さんは、目の前に広がる松島湾を見て、大きくのびをします。

この日最初に訪れたのは「SHICHI NO RESORT」。海沿いに立つオーシャンビューのホテルと、海を臨むウッディなカフェ、水産物を買える物産館「七のや」を集めた、七ヶ浜町の新名所です。

案内してくれたプロデューサーの島田昌幸さんは「この辺は裏松島といって、隠れた景勝地なんです。海で釣りをして、バーベキューして、朝日を見て、別荘感覚で楽しめる場所にしたいんですよね」。

客室はしゃれたリビングのような雰囲気。最新のキッチンを備え、少し特別な日常空間を演出しています。つるのさんは「釣りと料理って、好きなことだらけ!しかも、菖蒲田浜はサーフィンもいいんでしょ?」と笑顔。「沖縄やハワイみたいなリゾートになりそうだよね」。

 

ホテルの客室は全室異なるインテリア。1階のテラスには、海水浴の帰りに使えるシャワーや、バーベキューセットも準備されています。

 

カフェで抹茶ベースのオリジナルドリンク「カマカリーノ」を。海を臨む店内は、こだわりぬいたインテリアが彩ります。

島田さんは「ぼくは北海道出身なのですが、浜も町も本当に魅力的だと思っていて。観光客に来てもらうのと同時に、七ヶ浜の方にも、魅力を再発見してもらえたらと思います」。

「分かる!」とつるのさん。「自分も藤沢市に家族で移り住んだんだけど、地元の人って、すごい魅力が隠れていることに気づいていないことがある。外の人の発想で、町の人と一緒に、街を蘇らせられたらいいですよね」。

「七のや」では、山盛りの海鮮丼に舌鼓。この表情がおいしさを物語ります。

救助の最前線で知った 自然の威力と備えの大切さ

次に訪れたのは、多賀城市の陸上自衛隊駐屯地。津波で1m近く浸水しましたが、隊員は震災当日から不眠不休で救助活動に取り組みました。つるのさんは、展示施設で当時の様子をまとめた映像を視聴。

「家族の安否が分からない中、疲労困憊で救助に従事した」「子どもの遺体を見つけたときの場面は、今でも蘇ってくる」。生々しい証言と映像の数々に言葉が出ないつるのさん。

案内してくれた広報陸曹の木下茂之さんは「退避!津波が来たぞ!という声で、屋上に駆け上がりました。物資も車両も水に浸かり、もどかしさと焦りが募る救助活動でした。自然をなめちゃいけない」と振りかえります。
つるのさんは「自分たちは自然とともに生きているんだ、ということをいつも意識したいですね。時間が過ぎれば、人は忘れてしまう。それも一面ではいいことだと思いますが、備える気持ちだけは忘れちゃダメ」と強い表情でうなずきました。

「駐屯地は、かさ上げ工事がようやく終わり、ようやくこれから、というところです。最近では、南海トラフに備え、静岡などからの視察も増えました」と木下さん。

「ぼくは『被災地』という言い方をやめて『復興地』って言おうって言ってるんですが、今日は『復興地』の力を現実に見せてもらいました。未来は明るいなって、実感できた。海も人も最高ですね!また家族できます」。

つるの剛士

1975年生まれ、福岡県出身。二男三女の父。1997年『ウルトラマンダイナ』で主役を演じ、一躍人気俳優に。歌手、タレントとしても活動するほか、釣り、サーフィン、将棋、料理など趣味も多彩。震災後は「居ても立ってもいられなくて」と東北各地で慰問やライブを行った。