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復興取材レポート

【NOWIS.復興インタビュー】ロクファームアタラタ 高橋由志郎さん(第2回)

「ロクファームアタラタ」を運営するプロジェクトで理事を務める高橋由志郎さんのインタビューの2回目(第1回はこちら)です。
今後の展望についてお話しを伺いました。

1次産業の現在(いま)
「ロクファームアタラタ」が6次産業化を進めている理由のひとつが、“一次産業の自立”です。
「この仕事の将来性が見えないというのが一次産業での問題のひとつだと考えています。」と話す高橋さん。

最近では直接消費者に作物を届ける動きも少しずつ見られています。
収入を増やすために、育てた野菜を農家さん自ら道の駅などで販売したり、農作物を加工して商品化し販売したりする農家さんも多くなってきました。
生産者の顔が見えると消費者も安心できますし、生産者側としても収益だけでなく、やりがいも生まれるというメリットがあります。

しかしながら、漁業ではそう簡単にはいきません。
野菜より管理が難しいということもあり、なかなか直接消費者へ届ける流通になっていないというのが現状です。

ロクファームアタラタでは農業だけでなく、漁師の所得向上を目指し、知り合いの飲食店と協力し、支援体制の構築を少しずつ進めています。

仕入れた新鮮な魚やここで作った野菜を調理して、毎日レストランで提供しています。

未来へつなげるための取り組みと今後について

設立から3年がたち、ロクファームアタラタもやっと広く知られるようになってきたと感じている高橋さん。

「地元町内会のイベントに店のスタッフ全員で参加したり、反対に市民の方々がスポーツ大会の帰りにアタラタで打ち上げに利用してくださったりと、地域との関わりが強まってきていると実感しています。オープン以来、夏まつりの花火大会では、駐車場を開放しイベントを行い毎年大盛況なんですよ」。

地域の方々に身近に感じてもらうだけではなく、「外」へも目を向けています。
県外から視察・観光に来た人たちにも生産から販売までを体験してもらうプログラムを組んでいます。

例えば、養蜂農家さんに蜂の巣を持参していただき、ハチミツを絞る体験、採ったハチミツでパンケーキを作るといった楽しいプログラムなどです。
“やりたい”という人がいれば体験できる環境をいつでも整えています。

スタッフの育成・自立支援を通して雇用も創出でき、さまざまなイベントやプログラムにより、地域と密接に連携できるようになった高橋さんたち。

「いざというときに拠り所にできる空間と備えがうちにはあります。まだまだですが、民間企業としてできることを伝え、ビジネスとしてもやっていけることを証明していきたいですね」と、目を輝かせていました。

高橋 由志郎
宮城県石巻市出身。
大学卒業後、イベント・広告制作会社に勤務し、東北を中心に数多くのイベントプロデュースを手がける。平成22年に島田昌幸氏と共に株式会社ファミリアを立ち上げ、専務取締役として6次産業創出のためのコンサル事業を手がける。震災後は6次化産業を柱に復興事業を進めている。