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宮城県
復興取材レポート

【NOW IS.トピック】岩切・女性視点を取り入れた防災を

東日本大震災の教訓を今後の備えに生かすための巡回ワークショップ「むすび塾」。今回は、「女性と防災」をテーマに、仙台市宮城野区岩切で開催されました。NPO法人イコールネット仙台(仙台市)との共催で、女性視点の防災の力などについて話し合われました。

NPO法人イコールネット仙台は、女性の地域防災リーダー(SBL)の育成に力を入れ、「女性防災リーダーネットワーク」を結成し、各地域で防災活動を展開している団体です。

岩切地区は、震災以前より女性が中心となった防災活動が行われ、仙台市の認定したSBLや地区の災害対策本部などにも女性の名が連ねられています。

会では、岩切地区の女性7名と町内会役員等の男性4名が
震災当時の様子を振り返りながら進められました。

東日本大震災では、津波の被害は無かったものの、住宅が全壊したり、道路が陥没したりするなどの被害を受けました。「授乳する場所やオムツの確保が困難だった」などの女性視点の問題をはじめ、「避難所では世話をする人とされる人に分かれてしまっていた」という問題から意識改革の必要性についても話し合われました。

震災時、岩切地区では、自主的に避難所が設けられ、女性スタッフが中心となって運営されました。普段から顔の見える関係を築いていたため、スムーズにそれぞれの役割を果たすことができたようです。このような事例から、横のつながりを大事にし、速やかに動くことが可能な点など、女性ならではのポテンシャルをますます発揮させていくことが今後重要だという話題で白熱し、女性目線の防災の重要性が改めて明らかになりました。

東北大学災害科学国際研究所の佐藤健教授は「東日本大震災の教訓を生かし、女性が躍進して地域活動をより豊かにしている岩切地区特有の『岩切モデル』を他地域にも発信していって欲しい」とコメントしています。

岩切地区では2度にわたり、「岩切・女性たちの防災宣言」を策定しました。内容は、女性たちに助け合いや備蓄の大切さを軟らかな文章で呼びかけるものとなっています。とくに平成27年に作成された宣言では、自助・共助とともに周りの人と助け合う「近助」が重要と指摘され、住民同士手を携えて災害に備えるよう訴えられています。このような呼びかけやさまざまな防災活動を通じて、あらゆる災害に備えています。(取材日:平成29年3月15日)

【むすび塾とは】
東日本大震災の教訓を今後の備えに生かすため、河北新報社が開催する巡回ワークショップ。「いのちと地球を守る」キャンペーンの一環として、平成24年5月から月1回、町内会や学校、企業などで開催しています。目的は、対談を通して震災時の教訓や減災・防災への備えを、あらためて考えなおすこと。ワークショップの様子は、河北新報誌面でも公開し、防災や復興への行動を後押ししています。

これまでの「むすび塾」の記事は河北新報社のwebサイトでご覧いただけます。
http://www.kahoku.co.jp/special/bousai/