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復興取材レポート

【NOW IS復興インタビュー】仙台八木山防災連絡会in城南フェスティバル

 

平成20年4月の発足以来、地区の町内会、学校、企業など42団体が参加し、地域の防災・減災力を高める活動に取り組む「仙台八木山防災連絡会」。
9月9日(土)には、仙台城南高校の文化祭「城南フェスティバル」で、「食」や「トイレ」の展示を行いました。

「およそ40人に1人」。
これは災害が起きた時、八木山地域の避難所に収容できる、地域住民の割合と言われています。
つまり多くの住民は自宅で協力し合い、被災後の生活を乗り切る必要があるということ。
そこで「仙台八木山防災連絡会」では、今年の「城南フェスティバル」での展示テーマを、自宅での被災生活に密接する「食」と「トイレ」に決めたそうです。

文化祭のスタートとともに「仙台八木山防災連絡会」のブースでは、なにやらおいしそうな香りが…。
まずは「食」の展示として、被災時のメニューの試食会が始まりました。

今回のメニューは「水づけパスタ」と「固形燃料で炊いたごはん」。

「水づけパスタ」は、100gのパスタを200ccの水に30分以上つけ、それをフライパンで水気がなくなるまで茹で、市販のパスタソースを絡めたもの。

「固形燃料で炊いたごはん」は、無洗米1.5合を350ccの水に30分以上ひたし、固形燃料が燃え尽きるまで火にかけ、5分蒸らしたもの。

どちらも「おいしい!」と大好評!
「アルファ米じゃなくて白米を非常時に食べられるの?」「生パスタみたいにモチモチしてる!」と驚く方や、作り方を熱心に尋ねる方もいました。

この2つのメニューのポイントは、最小限の水で調理できることと、固形燃料やカセットコンロで調理できること。
災害時に貴重な水はコップ1~2杯程度しか使いませんし、ガスが止まっても調理可能です。
しかもごはんは、固形燃料が燃え尽きるまで放っておけば良いので、料理が苦手な人でも失敗知らず!
非常食を備蓄しておくのは費用や保管場所の面でも大変ですが、この調理法さえ覚えておけば、いつも使っている食材を、いつもと同じようにおいしく味わうことができます。

 

続いて試食コーナーの隣で始まったのは、「トイレ」を作るワークショップ。
ライフラインが止まった自宅で被災後の生活を送る場合、食事の次に問題になるのがトイレです。
今回は、そんな時に使える「水を使わない非常用トイレキット」を作る体験コーナーが登場しました。

キットの中身は黒のビニール袋とピンクの防臭袋。
黒いビニール袋には吸水シートが入っています。

吸水シート(左)は、水分を含むとふくらんで固まります(右)

使い方は簡単!
大きめのゴミ袋(キット外)をかぶせたトイレに、吸水シートが入った状態の黒いビニール袋をかぶせて排泄します。吸水シートが水分を吸収して固まったら、黒いビニール袋の口をきつく縛り、さらにピンクの防臭袋に入れて口を縛るだけ。
臭いも漏れず、普通ごみとして捨てられます。

自宅の洋式便器にセットして使える上に、後処理も楽で臭いも漏れず衛生的。
キットは軽くて薄いA6サイズなので、バッグに入れておけば外出先で被災した時にも役立ちます。

説明を受ける来場者は「なるほどね~!」と感心しきり。
確かにこれがあれば、重い思いをして運んできた貴重な水を、トイレに使用しなくても済みます。
この「水を使わない非常用トイレキット」。「仙台八木山防災連絡会」では商品化も考えているそうですよ。

避難所の収容人数は限られているので、災害が起きたからと言って、すぐに避難所に向かう必要はありません。自宅の安全が確保されているのなら、自宅待機という選択肢も!
ただし食事やトイレの面で、不安が多いのも確かです。
その不安を少しでも解消するため、災害時にも自宅にあるものを利用するアイディアを身に付けることが大切だということ。
今回の「仙台八木山防災連絡会」の「食」と「トイレ」の展示は、その“備え”を考えるきっかけを与えてくれました。

「仙台八木山防災連絡会」は、11月3日(金・祝)に開催される「八木山フェスタ」にも参加予定。ほかにもいろいろなイベントを企画中なので、詳しくは八木山市民センターのHP等をご覧ください。
http://www.sendai-shimincenter.jp/taihaku/yagiyama/