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復興取材レポート

【震災遺構】~あの日を忘れず、未来へと進むために~「東松島市東日本大震災復興祈念公園」

東松島市には東日本大震災発生から約1時間後、最大で10mを超える津波が押し寄せ、市全体の約36%が浸水しました。仙台市と石巻市をつなぐ仙石線への被害も甚大。特に東松島市の「東名駅」「野蒜駅」は線路や駅舎が流されるなどの被害がありました。市は、その中の一つ「旧野蒜駅」のプラットホームを震災遺構として保存。「東松島市震災復興伝承館」や慰霊碑が立つ祈念広場とともに「東松島市東日本大震災復興祈念公園」を整備しました。

初めて東松島市を訪れた人はもちろん、震災前の姿を知る人にもまず訪れてもらいたいのが、旧野蒜駅の駅舎を改装した「東松島市震災復興伝承館」です。

館内は大きく分けると、被災直後の状況と、その後の復興や各地から受けた支援について伝える二部構成。東松島市の歴史や、未来のまちづくり構想についてもまとめられているので、震災前の様子から復興の歩みまでを知ることができます。

3.11の出来事をまとめたパネルでは、被災直後、瓦礫に埋もれた東松島市の様子を展示。その横にある旧野蒜小学校屋内運動場の時計は、あの日、人々の生活を一変させた時刻を指したまま。

ほかにも津波にのまれた券売機や、旧駅舎を襲った津波浸水深3.7mを示す赤線が、津波の脅威を伝えています。

復興の歩みを伝えるコーナーでは、定点観測によりまちが復興していく様子を分かりやすくパネルにまとめて展示。さらに全国から受けた支援に感謝の気持ちを込めて、寄贈品の一部を紹介しています。

「東松島市震災復興伝承館」から外に出たところにあるのが、震災遺構として保存されている旧野蒜駅のプラットホーム。保存状態を維持するため立ち入ることはできませんが、ゆがんだ線路や折れ曲がった柱など、少し離れたところから見ても津波の威力は明らかです。

さらに2017年11月には、祈念広場に慰霊碑が完成したことで復興祈念公園の整備が完了。穏やかな海と平穏な日常への願いが刻まれたモニュメントが、これからの東松島市を見守り続けます。

取材時は夏休み中ということもあり、子ども連れや学生も多く訪れていました。震災を過去のものにしないため、震災の記憶、復興への希望、感謝の心、ふるさとへの思い、東松島の未来を伝え続ける「東松島市東日本大震災復興祈念公園」。NOW IS.Vol.28の巻頭特集で木村拓哉さんも足を運んだこの場所に、これからの防災・減災の取り組みを考えるきっかけとして、ぜひ訪れてみてください。
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