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復興取材レポート

【宮城発!元気と食の最新情報】 あられ愛、地元愛から生まれた離乳食

今年で創業42周年を迎える、亘理町のあられ屋さん「みやぎのあられ」。

2012年からは東京スカイツリーのオフィシャルショップでの販売もはじめ、全国にファンを広げてきました。
社長である石田定克さん、二代目の亮平さん親子は“もち米づくりからまじめに、丁寧に。”というスローガンを掲げ、美味しいあられを作るべく、宮城県推奨のブランド米「みやこがねもち」を自社の水田で育てるところから手掛けています。

もち米の風味とうま味を最大限に引き出そうと、あられの製造では機械に頼り過ぎる事なく、生地の乾燥の工程はビニールハウスにて天日干しを行い、人の手をかけた作業を惜しみません。

現在のあられのラインナップは全15種類。
おかみの尚子さんのアイディアから生まれた、郷土の味「はらこ飯」をはじめ、三陸産のホヤを使った「三陸ほや」、東松島産の海苔を巻いた「松島のり吹雪」など、宮城の食材の魅力を伝えるため、県産品での味付けをした商品開発にも積極的です。
最近では、亮平さんの妻、美智代さんが、自身の子育ての経験を生かした商品を開発しました。

ある日、美智代さんは、愛娘である尚穂ちゃんの離乳食開始時期に、離乳食を探しに量販店を巡ります。
できるだけ安全で安心なものを子供に食べさせたいと思うのですが、棚に並んでいる商品には添加物が入っている物が多い事に気が付きます。
何か納得して食べさせられるものはないか?と家で思案している時に、味のついてない「あられ」に目がとまりました。

「あられの原料はもち米100パーセント。添加物も使用していません。そして何より、自分のところで生産している商品なので、自社や契約農家さんをはじめ、生産者さんの顔も見えます(笑)。

石田家ではこのあられを、お汁粉や鍋に入れて食べる習慣があったので、そのままお湯にふやかしてみたらどうだろう?と思いました。あられが柔らかくなるまで、お湯でふやかすと、もち米の良い匂いが漂いました。スープも美味しかったのです。

冷ましてから娘に食べさせると、喜んで食べてくれました。味はもち米の味そのものなので、味付けも自由にアレンジする事ができます。また、あられは携帯して持ち歩くのが容易なので、外出先でも熱湯をもらうだけで、食べさせる事ができる。まさしく灯台下暗しでした(笑)」と美智代さんは語ります。

美智代さんと亮平さんは、これまでにマーケットを広めてゆくため、料理メニューに「あられ」を活用すべく、地元のイタリア料理店と共同で「あられミネストローネ」など、さまざまな「あられ」メニュー提案をしてきた実績がありました。

そのバックボーンがあったからこそ、赤ちゃんに安心して食べさせられ、便利で美味しい「赤ちゃんあられ」の誕生のアイディアに結びついたのです。

それはまさしく“あられ愛”にあふれた商品開発でした。

「みやぎのあられ」は震災以降、「自分の店だけが良くてもだめ。亘理町の地域全体が活気を取り戻さなくては。」という信念を持ち活動を続けてきました。

最近では、「和」カフェをコンセプトに、自宅にある着物を素敵な洋服にリメイクしたい人や、フリマを楽しみたい人、美味しい「あられ」と珈琲を味わいたい人、占いに興味がある人に向けて、敷地の一角で定期的に「れあらマルシェ」も開催しています。

また、あられづくりを体験できるツアーなど、亘理町のインバウンドに結び付く活動も積極的に行っています。
それは石田ファミリーが、一途にこだわりの「あられ」を作り続け、自慢の「あられ」を通じて地元愛、宮城愛を全国に伝え続けてきたからこそ実現できる“地元愛”にあふれた活動なのだと思います。

みやぎのあられ
宮城県亘理郡亘理町逢隈鹿島字吹田51
0223-34-1417
http://www.miyaginoarare.co.jp/

 

執筆者PROFILE
一般社団法人IKI ZEN 佐藤大樹