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復興取材レポート

【宮城発!元気と食の最新情報】気仙沼アンカーコーヒー小野寺さんに聞く、この夏のアイスコーヒーの楽しみ方!

錨をあしらったロゴマークが印象的な気仙沼市発祥のコーヒーショップ『アンカーコーヒー』。

地元の気仙沼市をはじめ、宮城県内各地、岩手県、東京都でも店舗を展開し、気仙沼市の本店『マザーポートコーヒー』の焙煎工房で焙煎された豆から提供されるコーヒーは、各地域の人々から深く愛されています。

この事業を手掛ける、小野寺靖忠さんは、アメリカのミネソタ大学にて国際関係学を専攻し、卒業後はヨーロッパを中心に多種多様なビジネスプロジェクトに参加してきました。
27歳の時に気仙沼に帰郷し、家業であるオノデラコーポレーションに入社。
海外での生活が長かった小野寺さんは、カフェラテやエスプレッソが飲みたいと思った時に、自分が気軽に立ち寄れるコーヒーショップを、地元では見つける事ができませんでした。

個人のライフスタイルに溶け込んだ、海外のコーヒーショップ文化が忘れられなかった小野寺さんは、「ないのなら、つくればいい!」と思い立ち、2005年にコーヒー事業部を立上げ、気仙沼市内に『アンカーコーヒー』1号店をオープンします。

現在でもコーヒー豆の焙煎は、小野寺さん自らが手がけており、焙煎した豆のテストでは、お客様に提供した時と同じ状態で確かめたいとの想いから、抽出したコーヒーを1日に10杯以上も飲む事もあるそうです。

そんな小野寺さんに、今回は、夏のコーヒーの楽しみ方を教えてもらいました。

「昔からある一般的な市販のアイスコーヒーは、濃くて苦いと自分は感じる事が多くて。そこに疑問を感じていたので、香りが良くて軽めで、甘みがあって酸味があるアイスコーヒーを作りたいなと思いました。

当店で提供しているアイスコーヒーは、エスプレッソベースなんですよ。なんでエスプレッソベースかというと、くぐもった味わいではなく、香りが良いのがエスプレッソだったので。

これからも、どんどん進化させていく予定です。パッケージ商品の『水出しアイスコーヒー』は、毎年リリースしている人気商品なのですが、今年のテーマとしては、“苦いだけのコーヒーは嫌だ!(笑)”という事で華やかな感じに仕上げました。」

『水出しアイスコーヒー』は、ホンジュラスの中でも標高の高い場所で収穫された、甘い酸味が強い豆を深煎りにし、浅めに焙煎した柑橘系の酸味を持つルワンダと、香りに特徴のあるエチオピアのイルガチェフェ村の豆をブレンドしたもの。

どちらも、その地域のトップクオリティのスペシャリティコーヒー豆を使用しているそうです。では、家庭でアイスコーヒーを楽しむコツは?

「ハンドドリップで、いつもよりも1.5倍ぐらいの量の粉をひいて、氷の上に濃いめの抽出をすると美味しいコーヒーが楽しめますよ。コーヒーメーカーでもできますのでお試しください。

氷の上からの急速冷凍でドリップする事で、いつもの豆なのに、アイスコーヒーにすると酸味がたったりもして。色々と違った表情が楽しめるのも魅力です。」

現在、アンカーコーヒーグループ各店では、お店で楽しめる期間限定のカレーメニューを楽しめるほか、各地域のアンカーコーヒーを巡るとプレゼントがもらえるサマークルーズキャンペーンを展開しています。

「普段の生活の中で、様々な地域で自分が体験してきた事を、自分のより良いやり方に反映させていく。というのが自分のモットーなので、お店で提供しているカレーは、スパイスのブレンドも自分でやっています。

チキンキーマカレーは“森カレー”。ホヤカレーが“海カレー”になります。今回のキーマカレーには、お肉の3倍の野菜を使用しています。ホヤカレーも食感と後味が好評です。

一番のお店の売りとしてうたってはいないんですが、料理メニューは、地元、宮城県内の食材や、国産の農産物をできるだけ使用する様に努力しています。体の事を考えて、安心して食べて飲んでもらえたら嬉しいですね。

8月26日までは、“アンカーコーヒーグループ全10店舗を巡り、スタンプをためて素敵な賞品を貰っちゃおう”というサマークルーズキャンペーンを開催しているので、こちらにもぜひご参加ください。」

東日本大震災で小野寺さんは気仙沼市の2店舗と焙煎工場を流失しました。
従業員の皆さんは避難をして幸いにも全員無事でしたが、小野寺さんは変わり果てた故郷を見て、「何かに試されている」との想いで前を向き、これまで復興に向けて事業を再建してきました。

今回のインタビューの最後に、西日本で発生した平成30年7月豪雨の災害を見て感じた防災意識についてのお話しもお伺いしました。

「僕は気仙沼市震災復興市民委員会委員のサブリーダーを務めてきたのですが、防災意識が緩んでしまう根本的な問題は、人間の油断にあると思っています。

委員会の場でずっと提言してきたのは“安心感が人を殺し、危機感が人を生かす”ということ。そこが重要だと思っています。安心感を生んでしまって、それを超える危機が表面化した時には、人は亡くなってしまっています。

そこがすごく重要だといつも思っています。どの地域に暮らしていても、ある程度の自然災害に備える危機感が必要なのではないかと。

だからこそ、防潮堤や堤防の高さの安心感だけに頼るのは危険だと思う。その高さを水が超えた時には大丈夫ではなくなり、一番危険な状況になってしまうから。常に危機感を忘れずに生活を送る、継続的な教育が必要だと感じています。

今回の豪雨の水害被害でも、高齢者層は過去の経験則から物事を図ってしまい、積極的に避難をしなかった状況が報道されました。逆に若い世代は危機感を感じ避難を始めていた。

これは東日本大震災の時の状況と全く同じですよね。だからこそ危機感というものが自分を助けて、他人を助けられるのではないかなと感じました。」

〇「アンカーコーヒー/フルセイルコーヒー/マザーポートコーヒー」
共通オンラインショップ
http://anchor2fullsail.shop-pro.jp/

 

執筆者PROFILE
一般社団法人IKI ZEN 佐藤大樹